HOME >> アジア舞台芸術祭とは
アジア舞台芸術祭は、アジア大都市ネットワーク21の共同事業のひとつとして、アジアの舞台芸術の紹介を通じ、相互理解と文化交流を促進するとともに、舞台芸術専門家等の相互交流を促し、舞台芸術の水準を高め、新しい表現の創造につなげることを目的としています。また、優れた人材や舞台芸術作品を発掘するとともに、世界に流通させる市場を育成し、21世紀のアジアにおける芸術・文化の振興に貢献することを目指しています。
アジア。舞台芸術。祭。
この3つはどれも、いま東京で、日本で生きているわれわれにとって重要性の高まっているキーワードです。
近代以前、アジアの国々は、移動手段の不自由にもかかわらず、驚くほどの情熱で相互に交流し、貪欲に他国の文化を取り入れてきました。アジアの諸地域がみな豊かな伝統文化、伝統芸術を持っているのはこうした交流のたまものです。
近代以降、歴史的経緯もあって、アジア諸国はどこも欧米文化を輸入することに躍起となり、自分たちの文化的アイデンティティを「対欧米」という鏡に映して確認するようになりました。しかし、そこには、「欧米から見たアジア」をみずからなぞってしまう危険性が潜んでいます。 アジアの諸文化の洗練は、近代以前の相互交流のなかで、たとえば米作、たとえば宗教、たとえば文字といった大きな共通性の上で、しかしそこにかならず現れる差異を鋭く自覚することによって成し遂げられてきたと言えるでしょう。共通性が大きければ、それだけ、微細な差異が見えてきます。その微細な部分に自覚的になるとき、文化・芸術の洗練が始まるからです。
「対欧米」の鏡から生まれてきた「自国文化のオリジナリティ」という概念は、残念ながらこの微細な差異の自覚に欠け、その結果、近代以降、アジアの文化芸術の水準は足踏みをしていた感がぬぐえません。
いま改めて、アジアのわれわれは、お互いの文化芸術を出会わせ、ときに混淆させるときだと考えます。
アジア舞台芸術祭は、アジアの若いアーティスト同士が出会う土俵です。特に舞台芸術は、からだとからだが向き合う地点からしか生まれないプリミティブな芸術であり、いま一番とり戻さなければならない「身体」への注意力を、呼び覚ますものです。
そして今日の祭とは、多様な価値観がひとつの皿に載っていることを楽しむイベントです。
東京に暮らす皆様が、この「アジアの」「舞台芸術の」「祭」を楽しんでいただけることを、こころから願っています。
宮城 聰
演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。NPO法人ク・ナウカ シアターカンパニー理事長。
1959年、東京生まれ。
東京大学で小田島雄志・渡辺守章・日高八郎各師から演劇論を学び、90年、ク・ナウカを旗揚げ。アジア演劇の身体技法や様式性と、ヨーロッパのテキスト解釈を融合させた演出は国内外から高い評価を得ている。
06年にはパリのケ・ブランリー国立博物館クロードレヴィストロース劇場のこけら落としで『マハーバーラタ』を上演。
07年4年SPAC芸術総監督に就任。代表作に『サロメ』『天守物語』『王女メデイア』『トリスタンとイゾルデ』『欲望という名の電車』(以上ク・ナウカ)『ふたりの女』(以上SPAC)など。
04年、第3回朝日舞台芸術賞受賞。05年、第2回アサヒビール芸術賞受賞。
国際共同制作
各都市の芸術家グループと東京から参加するアーティストによるコラボレーション作品を、ロワー広場に特設したメイン会場<亞細亞城>で上演します。
アジアンキッチン
アジアの食をテーマにした<料理演劇>。参加各都市の料理を題材に20~30代の気鋭の劇作家が書き下ろした短編に、東京在住の各都市出身者が出演します。小ホール2のホワイエでは、提携レストランのテイクアウトメニュー(有料)をご用意しています。
『東京舞台』LIVE 版2009
東京の若手劇団8団体を一堂に集め、各団体のエッセンスを15分間のスペシャルバージョンとして紹介するショーケース。日本の演劇界の若い才能を世界に向けて発信します
劇場周辺のイベント
池袋西口公園に、アジア各国の「食」を集めた屋台村が出現します。
そのほか、ストリートパフォーマーによるパフォーマンスなど芸術祭と合わせてお楽しみいただける催しを企画しております。





